部分皆既日食を観察するー人生最後かも

6月21日 待ちに待った

「部分皆既日食」の日だった。

この日を逃したら、次は

10年後になる。

アラシス世代にとって 10年は 長い。

おまけの人生を送っているのだから

死なないまでも、病気になっている可能性がある。

だから、チャンスは逃せない。

午後は、時間が気にかかり

家事に集中できない。

もちろん、買い物だって落ち着いてできない。

愛犬がまとわりついても  上の空。

今か今かとソワソワする。

いよいよ16時になる。

空があやしい  雲が出てきた。

おいおい、空気よんでよ。

ここまでくると、もう何もしない。

外に出てスタンバイ状態。

おっと!虫除けスプレーに蚊取り線香に殺虫剤の噴霧を忘れずに。

なにせ田舎だから、蚊が多いのだ。

じっと空を見上げながら考える。

皆既日食っていったいどんな現象なのか

太陽と月と地球が並ぶ事だったなって。

ということは、太陽は地球の約109倍の大きさだが

地球が100cmとすると太陽は東京ドームぐらいの大きさで

地球から12Km先にある。

月はビーチボールで地球から30cm先にある。

これがうまく重なって皆既日食になるが

自然の神秘としか思えない。

少しでも距離間が違えば

上手いこと重ならないのではないか?

丸い電灯に向かい  ボールを持って光を重ねる実験をしてみた。

どこでもいいわけではない。

そうこうしているうちに ユーチューバの映像では

すでに太陽が欠けてきた。

太陽を見上げる。

地球の109倍なのに 手のひらに入るおおきさだ。

曇っているわりに  眩しい。

太陽を肉眼で見ては危険なので

本当はこれも 良い子はやってはいけないが

遮光ネットを使って観察した。

部分日食だが、やや薄暗くなった。

それに合わせて風も吹いてきた。

天文学を知らない昔の人は

さぞかし 不思議な現象だったのだろう。

知っていても、神秘的だったから。

より、怖いかもしれない。

犬でさえ 落ち着かず、庭をうろうろしていた。

日食が終わるまで、

この貴重な自然現象を見守った。

次は10年後

今年忘れずに体験できて良かった。

アラシス世代だからこそ

感動も大きかったかも知れない。

もちろん、もう一度動画で、クリアな映像も見た。

でも リアルタイムで見るほうが

たとえクリアでなくても

何倍も何倍も気持ちが揺さぶられる。

今後、また何かあれば忘れずに

体験しよう!

それがたとえ 夜中であってもね。

ではそれまで  ごきげんよう